こんにちは。神谷です。
このHPで「よくあるご質問」のページにて定期借地に関するご質問にもお答えしていますが、今回は私個人の意見を付け加えてご説明させていただきます。
Q. 地主さんが土地を手放してしまったらどうなりますか?
A. 契約後、売却や相続等で地主様が変わった場合でも、契約内容に変更はございません。地代の支払先は変わりますが、保証金も新しい地主様から返還されます。
よくある質問ページに上のようなQ&Aが掲載してあります。
ポイントは、地主さんが誰になっても、当初の定期借地の契約内容は法律によって守られる点です。
地主さんが変わって、新しい地主さんから地代の値上げや退去要求などがされることはありませんのでご安心ください。
購入時に当初の地主さんに預けた保証金も、新しい地主さんから返還されるので、その点も安心です。
Q. 期間満了時に建物はどうなりますか?
A. 原則、期間満了時に原状回復(建物の解体等)をして土地を返還することになります。ただし、建物の維持管理が良く、地主様が賃貸等での活用を検討できる状態であれば、地主様へ無償で譲渡し、原状回復を免れる可能性もございます。
契約上は、建物の解体をして、土地を更地にした状態で地主さんに返還します。
費用の面では、前もって建物の解体費用が必要であり、解体・返還後に保証金が戻ってくるという流れになります。
未来住建では、新築時の時点で、必要となる解体費用以上の金額で保証金を設定していますので、一時的な費用負担で済むように考えております。
返還前の行動としては、まず新しい住居を決め、借地期間満了前に引っ越しをし、建物を解体して、期間満了時に土地を返還することになります。
契約期間は前もって分かっているので、実際には、期間満了10~5年前くらいから新しい住居について考えることができますし、地主さんの意向(今後の土地利用方法や返還希望の有無など)を確認しつつ、契約の延長や再契約、建物の無償譲渡(解体不要)の交渉も可能です。
契約上は、1本のルートを明記していますが、実際には考え方や交渉次第で色々な選択肢がありますので、その時は未来住建へお気軽にご相談ください。
今回ご紹介したQ&Aは、地主さんの意向が大きく関係するものを書きましたが、これには地主さんと建物所有者さんの資産価値の考え方が重要なポイントになってきます。
地主さんが土地を手放す理由は色々ですが、1つは売却して利益を得る、土地を現金化するということが考えられます。
先の通り、定借期間中であれば、土地購入者であっても自由にその土地を利用できません。契約に則った利益と期間満了後の土地利用方法を考慮して土地の資産価値を見繕うことになります。その上で、売却が成立すれば、その土地はかなり魅力的な土地だということになります。
また、期間満了後の地主さんの意向についても、建物がまだまだ利用できる状態であれば、無償譲渡の可能性が高まりますし、安定収入を求める場合は契約延長や再契約の可能性も高まります。
話しが長くなってしまいましたが、何がお伝えしたいかというと、建物の価値を定借期間内だけで考えることはもったいないということです。
期間満了後の建物の価値は、地主さんが見定めます。地主さんに魅力的に映る建物であれば、解体費用の免除というメリットを生み出す可能性が高まります。もっとこの家に住み続けたい時、地主さんの了承を得やすくもなります。
日々の暮らし方や家の修繕を考える時、快適な居住生活はもちろんですが、長く大切に使うことも考えていると、後々良い選択肢が見えてくると思います。